報道された計画について

2026年9月29日、沖縄タイムスは、DMOなんじょうが世界文化遺産・斎場御嶽の「立ち入り禁止エリアへ特別に進み、早朝参拝できる観光プラン」を検討していると報じました。

報道によれば、この計画では、次のような内容が検討されています。

また同じ報道によれば、DMOなんじょうに出資している南城市は「聖地の価値が損なわれかねない」などとして、強い難色を示しています。

現時点で、この計画はDMOなんじょうが検討していると報じられた段階のものであり、実施の決定や南城市による許可は報じられていません。

出典:沖縄タイムス+プラス(2026年9月29日)
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1933308

当社の見解

Garnish Okinawa合同会社は、今回報じられたDMOなんじょうの計画を非常に問題視しています。

斎場御嶽は単なる観光施設ではなく、現在も祈りの対象となっている聖地です。

南城市は現在、三庫理内について「聖域保護及び安全管理の観点から」立ち入りを禁止しています(南城市「斎場御嶽内一部立ち入り制限のお知らせ」)。

一般の参拝者には聖域保護・安全管理を理由として立ち入りが制限されている場所について、高額な料金を伴う観光商品では特別なアクセスを検討するのであれば、その理由と、文化財保護、安全管理、信仰上の整合性について十分な説明が必要だと当社は考えています。

料金と特別なアクセスについて

当社が問題視しているのは、10万円という金額の多寡だけではありません。

通常は立ち入りが制限されている聖地への特別なアクセスそのものを、高額な観光商品の付加価値として扱うことについて、根本的な疑問があります。

聖域を守るための立入制限であるなら、その原則は訪れる人の経済力によって変わるものではないと当社は考えています。

信仰・祭祀に関わる要素について

また、聞得大君の衣装、神具であるビンシー、「本物の祈り」といった、信仰・祭祀に深く関わる要素を高付加価値観光の商品として扱うことについても、聖地への敬意を損ないかねないと、当社は強く懸念しています。

誰が、どのような文化的・宗教的根拠に基づいて監修するのか、祭祀・信仰の担い手や地域関係者との合意形成がどのように行われているのかについて、十分な説明が必要だと考えています。

当社がこれまで示してきた考え方

当社はこれまで、南城市における観光・文化事業に関わる中で、聖地そのものへの立ち入りや負荷を増やすことなく、その歴史、文化、精神性を伝える方法を模索してきました。

当時DMOなんじょうへ提出した事業提案資料にも、「技術は聖地の手前で止まります」「聖地を守りながら届ける」と明記しています。

当社は、文化や観光にデジタル技術を活用する場合であっても、技術や収益化が聖地そのものへ踏み込むべきではないと考えています。

当社の基本姿勢

Garnish Okinawa合同会社は、斎場御嶽の保護と、現在もこの場所を大切にしている方々の信仰への敬意が、観光上の収益性や希少性よりも優先されるべきだと考えています。

観光による地域経済への貢献と、文化・信仰の継承は、どちらか一方を犠牲にするものではありません。

だからこそ、聖地そのものを商品価値とするのではなく、聖地を守りながら、その歴史や文化を次の世代へ伝える方法を考え続けることが重要だと考えています。

関連資料・詳細な検証

本件について確認した一次資料、南城市が示している現在の立入制限、2022年度から続く早朝参拝事業、2026年3月の「早朝参拝の権利」に関する公開発言、今回の報道との時系列については、検証サイト「南城市・DMOなんじょう 検証記録」に資料とともに掲載しています。